年々進化する、デパートおせち

我が家では私が子供の頃から毎年、大晦日に母がおせち料理をすべて作っていました。ところが4年前から母は痴呆症にかかり、おせち料理どころか普通の料理も作ることが困難になってしまいました。毎年出汁巻き卵や栗きんとん、煮豆やローストビーフなどの肉料理を作ってくれていて、それが我が家のおせちの味でした。もう二度とあの味に会えないのかと思うと寂しさがこみ上げてきますが、致し方ありません。悲しんでいても母が可愛そうですし、気持ちを切り替えることにしました。

私にはとてもおせちを作れる技術はなく、4年前からは注文することにしました。インターネットやスーパーなど、おせち料理を販売しているところは多いのですが、年に1回のことだし、ここは豪勢にデパートのおせちにしようと、百貨店の料亭おせち予約を毎年しています。

私の注文しているデパートは年々、出店数が増え、バリエーションが豊富です。値段もピンキリで家族3人分のものだと1万円を切るものから4万円を超えるものまであります。ただ、このデパートのおせち料理は早いもの順です。2万円~3万円前後の価格帯の、和食をベースにしたものに人気が集中し、何でもワンテンポ行動の遅い私は売り切れの札を前に悔しい思いをしています。

和のおせちにもいろいろあって、地元の有名日本料理店のものから、隣県や京都の有名料理店のものまでいろいろです。おせち業界も競争が激しいのか、お重の内容は年々豪華になっている気がします。今年はアワビの入ったお重まで登場しました。

間に合えば2~3万円の県内か隣県の有名店のおせちを購入するのですが、売り切れの場合、ちょっと他とは違う趣向のおせちを購入します。
父も母も洋食と中華が好きなので、去年は県内の有名なイタリアンレストランのおせちを注文しました。ローストビーフがたっぷり詰まったお重で、母の作ってくれたおせちを彷彿とさせます。栗きんとんの変わりにティラミス、魚類はマリネ、ととても凝った内容で、父母ともに満足していました。

今年は中華のお重を注文しました。全国的に有名な中華料理店のお重で、海鮮もの、肉類、野菜、縁起物のお菓子とバランスよく入っていて飽きがきません。
どの店も毎年内容を替え、バージョンアップしてくるので、デパートのおせちが毎年楽しみになりました。